お読み頂き、有難うございます。
コピでございます。
本日はインタビュー記事ですが、先に言っておきます!
いつものふざけた感じはございません。
しかも、内容がショッキングなものになっていますので、当ブログ初のR指定にさせて頂きました。
折角、読み始めたのだから、スターを付けていこう!という方は、目をつぶって下へとスクロールしてポチっとすれば良いと思います。
では、インタビューを始めます。
コピ「なぜ、あんなことをしたのですか?」
青年「報復というか、返礼というか。僕はそういう気持ちになるべくしてなった、という表現が近いかも知れません」
コピ「生い立ちに関係があるのでしょうか?」
青年「そうですね。僕は両親をはやくに亡くし、遠い親戚に育てられました。思い出したくないですが、親戚家族に酷いこともされました。この出来事の始まりは、ちょっとした憂さ晴らしでした」
コピ「初めて大声を出した日のことは覚えていますか?」
青年「ええ。前日のはなしです。僕が14歳の誕生日でした。親戚がケーキ、正確にはケーキのようなモノを犬の餌の皿にのせて、僕の前に出しました。笑いながら。食べないと生きていけないので、犬のようなスタイルで食べましたよ。この家で僕はスプーンやフォークを使ったことがありません。いつものことなのですが、その日は泣いてしまいました。誕生日だったこともあったのでしょう。その翌日です。大声を出したのは。色々嫌なことを思い出しながら・・・」
コピ「大声の後の気持ちを聞かせてください」
青年「気分爽快でした。自分が世の中の中心にいる錯覚に陥りました。だって、僕が言ったことに町の全員が反応するんですよ。そんなことあります?僕を馬鹿にしてた人間の慌てた姿は愉快でしたね」
☆★☆
コピ「あなたは、なぜ、あんなことをしたのですか?」
少女「分かりません。今でも分かりません。その時は、それしか方法が思いつかず、衝動に駆られました」
コピ「周りの人々に愛されていた印象ですが・・・」
少女「私もそう思います。大事に育てられました」
コピ「このようになってしまったきっかけは?」
少女「魔が差してしまいました。母の忠告を聞かず、寄り道してしまった・・・。そこからすべてが狂いました」
コピ「大切な方のもとへ行かれたんですよね?」
少女「はい。祖母のところです。病気のようでして、母にお使いを頼まれました」
コピ「お使いの途中でなぜ寄り道を?」
少女「私はあまり疑うことがありません。他人の意見によく振り回されます。その日もそうでした」
☆★☆
コピ「町の人々を翻弄する訳ですが、その後はどうですか?」
青年「回数を重ねるたびに、反応する人数が減っていきました。それでも、続けました。僕の生きがい、のようなものですから」
コピ「ちなみに、町の人たちに何と言ったのですか?」
青年「皆さんご存じかも知れませんが『オオカミが出たぞ~』です」
コピ「なぜ、町の人たちは慌てるのでしょうか?」
青年「僕の町は羊飼いが多いところで、オオカミが大敵でした」
コピ「なるほど」
☆🐺☆
コピ「おばあさまの家での出来事を教えてください」
少女「祖母に久しぶりに会いましたが、少し雰囲気が違っていました」
コピ「具体的には?」
少女「具体的に・・・。今思えば変なのですが・・・。耳が人間のモノではない、と感じました。ただ、相手がもっともらしいことを言うので信じてしまいました。私は疑えない性格なので」
コピ「おばあさまでは無い、その相手とのその後は?」
少女「耳や目の違和感を指摘したあと、一番気になっていた口の大きさを質問したんです。『お前を食べるためだよ』と言われて。その後は、記憶が飛び飛びです。目に映るものがスローモーションに見えて、私はもう駄目だと思いました」
コピ「なるほど」
🐺🐺🐺
コピ「町の人が全く信じなくなってからどうでした?」
青年「虚しい気持ちでいっぱいでした。でも、もう止めなければとも思っていました。そこにオオカミがやってきたんです」
コピ「どのような対応を?」
青年「大声を出しましたが、誰も出てきませんでした。分かってました。自暴自棄に陥ってましたから、もうどうにでもしてくれ!という感じで。まぁ、諦めましたよ」
コピ「物語はその辺りで終わっているようですが?」
青年「ええ。皆さんは僕が食べられて終わりだと思っていますね。オオカミに丸飲みされましたが、僕は生きていました。ただ、外に出る術を知らないので、ただジッとしていました」
コピ「そうだったのですか?その後を教えてください」
青年「オオカミがどこかへ移動したようでした。しばらくすると僕の隣に老婆が入ってきました。老婆は憔悴しきった様子でした。しばらくすると話し声が聞こえ、女の子も入ってきました。オオカミの体内にあった酸素が減り、気を失ったようです。目を覚ますと、なぜか外にいました」
コピ「どうやって助かったのですか?」
青年「近くを通った猟師さんに助けられたようです」
コピ「少女の方の物語では、あなたのことは触れられていませんね」
青年「僕が出てくると話がおかしくなりますからね。このような扱いは慣れっこですから・・・」
☆🐺☆
コピ「助かった後のことを教えてください」
少女「皆さんはオオカミのお腹に石をつめる『7匹の子山羊』と同じエンディングのイメージをお持ちのようですが、実際は違います。オオカミをバラバラにして、みんなで食べました。鍋にして」
コピ「あ、味が良かった、のですね?」
少女「こんなに美味しい料理を食べたのは初めてです。猟師さんの調理が良かった訳じゃないですね。元々のオオカミの味が良かったのだと思います。青空の下、美味しい料理と、そして、隣には彼がいました。あの日のことは一生忘れないと思います」
コピ「それでオオカミを捕まえようと思ったのですね?」
少女「はい。猟師さんに聞くと、オオカミは人間の血の匂いが好きとのことでした。しかも、高齢の女性が良いらしいです。弱った生物の匂いに敏感なのだそうです」
コピ「このような質問はどうかと思いますが、他には居なかったのですか?」
少女「私の村には高齢女性が他に居ませんでした」
コピ「食べたい衝動に勝てなかったのですね?」
少女「そうです。ずっと頭から離れませんでした。何をしてても鍋の味が気になりました」
☆★☆
コピ「頼まれて、どう思いましたか?」
青年「生まれて初めて僕を必要だと言ってくれる人です。期待に応えたかった。しかも、僕は彼女に一目惚れしていたようなんです。もう、そこには使命感しかありませんでした」
コピ「何をしたのか教えてください」
青年「彼女の前で、彼女のおばあさんを・・・すみません。思い出したら笑っちゃうんです。フフ。まず、ですね・・・だ、ダメだ」
コピ「どうしました?」
青年「その時のことを思い出すと笑いが止まらないんです。僕の中の何かがおかしくなってるんでしょうね。平常心、平常心。ふ~。やっぱりダメかな。彼女と一緒になってバラバラにして、フフ、頭部以外を彼女に渡しました」
コピ「頭部はどうしたのですか?」
青年「前々から考えていたことを実行しようとしました。これはチャンスだ!と。急いで僕の町に戻って、僕の家・・・。いや。僕の家だと思ったことは無いですね。親戚の家に行きました。台所に人がいないことを確認して、夕食用の鍋にぶち込みました」
コピ「その後は?」
青年「窓から様子を見ていました。今までの恨みつらみが吹っ飛びましたね」
コピ「その時あなたは何を?」
少女「私は、猟師さんに教えてもらったオオカミの罠を設置していました。すぐに1匹捕まえました。食べたのですが、何かが違いました。夢に見た味、あの日と同じ調理なのに・・・。少し後悔しました」
コピ「少し、というのは?」
少女「祖母のことは残念だと思いますが、彼と一つの作業をするのは楽しかった。後悔は少しで済んでますね。彼のおかげです」
コピ「今後はどうしますか?」
青年「僕たちは有り難い法律で守られています。今後も2人で力を合わせて生きていきたいと思います」
コピ「では、お二人はずっと一緒、ということですね?」
青年・少女「はい!」
コピ「インタビューは以上です。本日はお読み頂き有難うございました」
刑法第190条(死体損壊等罪)
死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。刑法第199条(殺人罪)
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
出典:ウィキブックス
少年法
少年法では未成年者には成人同様の刑事処分を下すのではなく、原則として家庭裁判所により保護更生のための処置を下すことを規定する。ただし、家庭裁判所の判断により検察に逆送し刑事裁判に付さしめることもできるが、その場合においても不定期刑や量刑の緩和など様々な配慮を規定している。なお、少年に対してこのような規定をおくのは、未成年者の人格の可塑性に着目しているためとされている。
なお18歳未満の死刑は、国際法である児童の権利に関する条約37条によって禁止と定められており、日本はこれを批准しているため少年法の規定がないとしても死刑の判決を下すことはできない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』