キミ無しの部屋より
キミがこの部屋から出て行って随分経ったな
真っ暗な部屋のドアを開けるのにも慣れた
誰にも言えなかった苦しみ
泣いた日もあった
思い出してしまうから写真は全部捨てたよ
キミの匂いはもうしない
あの日「あなたには夢が無いの?」と責められた
僕はキミと居られるだけで幸せだったから
満たされた日々に甘えてしまった
大きな夢を追いかけるキミは光り輝いていて
眩しすぎるキミを見ているだけの自分
一緒に居てはいけないと感じた
嫌いになった訳じゃない
重荷になりたくなかっただけ
僕に出来る唯一のこと
キミを見送った
きっとキミはこの広い空のどこかを飛んでいるのだろう
僕には手の届かない場所を
もう戻ってはこない
それでいいんだ
キミの背の高さに合わせた鏡
眩しすぎるキミに負けないように全力の笑顔を作る
僕はもう大丈夫
大地を踏みしめて歩いて行くよ
その時、彼女は・・・