≪ 目次 ≫
- プロローグ
- 急に読もうと思ったのはなぜ?
- 本を買いました!
- 国語の授業って大事ですね
- ウソをつきました
- あらすじを紹介します
- 心を動かすものが何なのか?
- 以前に似た話を聞いたことがあります
- ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』の話
- 自分なりに考えたこと
- 『春琴抄』を受けて何が変わった?
- エピローグ
プロローグ
やっぱり有名な文学作品は読んだ方が良いと思う男、コピでございます。
お立ち寄り頂き、有難うございます。
本日は、小説を読んだら、自身の考え方が変わった・・・という話です。
本には、そのような力があるんですね。
読書なんて面倒くさいって、正直思っていました。
ただ、読み終わっての感じ方は人それぞれです。
そして、同じ人生の中でも「いつ読むか」によって、感じ方が変わります。
面白いですよね。
急に読もうと思ったのはなぜ?
読書が苦手な僕は、ドラマや映画は好きです。
好きなドラマは『世界の中心で、愛をさけぶ』です。
15年前のドラマですが、今年初めて見ました。
それは、良いのですが、登場人物(人物名)が気になりました。
主人公の名前が、松本朔太郎。詩人の萩原朔太郎が由来です。
おじいちゃんが、子どもや孫に文学者の名前を付けたからです。
孫娘は、林芙美子から芙美子に、息子は、谷崎潤一郎から潤一郎。
本を読まない僕は、文学者の名前を聞いても?です。
ただ、谷崎潤一郎という名は聞いたことがあります。
ちょっと、読んでみようかな?と思いました。
読書家さんの評価が高い『春琴抄(しゅんきんしょう)』にしてみました。
本を買いました!
薄~~~い。
ラッキーです。
しかも、本の後半ページの殆どが、注解と説明文です。
本編は非常に短い。
これは、すぐ読めそうです。
・・・。
なんだ、これは!
いつの時代の文章なんだ?
全く読めません。
言葉の意味を調べながら・・・それでも苦戦します。
しかも、一行がとんでもなく長い箇所もあります。
これは、認めるしかないでしょう。
読みにくいです。
国語の授業って大事ですね
古文とか、ちゃんと勉強しておけばよかったです。
大人になった今思うのは、いらないと思った学校の授業・・・必要でした。
学校で習ったことを使っていないのは、そういう生活をしているからであって、自分を高めようとする生活ならば、無駄な学問など無いのでしょう。
読書(国語)は、「あんたの作り話聞いて何になる?」と避けていました。
人生を豊かにしたいのなら、読書をしなさい
先人は、確かなことを言っています。
ウソをつきました
タイトルに、『春琴抄』を読んでから とありますが、読んでいません。
読めませんでした。
読む気持ちはありますが・・・。
作品としては、かなり気になったので、ストーリーを調べることにしました。
今は、ネットで何でも調べられる時代です。
しかも、本を読み慣れている人の解説は、とても分かりやすいです。
色々な解説を読んでいるうちに、泣いている自分に気が付きました。
ストーリーだけで、ですよ。
僕と作品の波長が合ったのでしょう。
でも、実際の本を読むことは出来ていません・・・。
あらすじを紹介します
読んだ人のストーリー紹介を僕の解釈でまとめますので、それなりで、受け止めてください。
私目線で、春琴という女性と佐助という男性のお墓を見つめるところから物語がはじまります。
薬種商の裕福な家に生まれた春琴は、とても美しく、そしてとてもワガママに育ちました。
ただ、春琴が9歳の時には眼病により、目が見えなくなっていました。
失明してから、三味線や琴などの楽器を始めます。
春琴の身の回りの世話をしていたのが、丁稚の佐助です。
春琴は三味線の腕が上達し、佐助は春琴の三味線の弟子となります。
それは、長いあいだ献身的に春琴を支える佐助の姿を見て、春琴の両親が恋仲になるように仕組んだことでした。
両親の思惑とは裏腹に、春琴は佐助が泣いてしまうような厳しい稽古をつけます。
月日が経ち、春琴は妊娠します。
相手は佐助以外に考えられません。
春琴は佐助との関係を否定し、勧められた結婚も断ります。
佐助も関係を否定し、結婚を断ります。
結局、佐助にそっくりな子が生まれますが、春琴は子どもを里子に出します。
春琴は二十歳になり、三味線奏者として独立します。
佐助は、弟子兼世話係として、春琴を支え続けます。
春琴の腕前が世に知れ渡ったものの、ワガママな性格と贅沢癖は直らず、財政は苦しいものでした。
そんな中、美しい春琴が目当てで、名家生まれの利太郎が弟子入りします。
口説こうとする利太郎でしたが、春琴は相手にしません。
春琴は、稽古の仕置きで、利太郎の額に怪我をさせてしましました。
その一か月半後、何者かが春琴の屋敷に侵入し、春琴の顔に熱湯を浴びせます。
大きな火傷を負った春琴の顔は、ただれ、すっかり変わってしまいました。
そんな自分の顔を見せられないと、佐助と会うことを拒絶します。
一方、隣の部屋で起こった熱湯の件で、守ることが出来なかった自分の不甲斐なさを佐助は感じていました。
そして、何より、春琴と会えないことが耐えられません。
春琴を想う佐助は、自ら両目の黒目部分を針で刺し、視力を失います。
やっと、会えることが出来た二人。
春琴が涙を流しながら言います。
「痛くなかったかい?」
その言葉。佐助の耳には、春琴が喜び震えているように聞こえました。
佐助は、失明した後も春琴を支え続けます。
佐助は自ら、楽器の師匠とまでになりますが、春琴と結婚はしませんでした。
春琴は58歳でこの世を去ります。それまで佐助が身の回りの世話を続けていました。
約20年後、佐助は春琴の元へと旅立ち、二人のお墓は、寄り添うように並びます。
心を動かすものが何なのか?
この本を読んで、いえ、ストーリーを読んだだけで、泣いてしまいました。
どの部分が心に響いたのか、分かりません。
春琴の感謝の気持ちなのか、佐助の献身的な姿なのか。
いびつな愛の話と一蹴出来てしまいそうですが・・・。
以前に似た話を聞いたことがあります
ストーリーを読んで、初めて聞いた感じはありませんでした。
似たような作品を知っていたからです。
その作品もストーリーを聞いただけですが・・・。
『風と共に去りぬ』です。
ワガママな女性に男が献身的に尽くす、みたいな。
長編小説なので、もっと濃い話だと思います。
ただ、そのストーリーを聞いて、嫌悪感を抱きました。
一人の美しい自己中女性に振り回されて、情けない男(達)だ!と。
きっと以前の僕に、固定観念があったと思います。
男女の関係性は、平等であることが一番望ましい、と。
年を重ねると、普通でないモノを愛おしく思ったりするのでしょうかね?
『風と共に去りぬ』をちゃんと読んだら、また、変わるのでしょうか。
ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』の話
ドラマを見て、ひとつ、考えさせられることがあります。
自分が主人公なら、ヒロインの希望を叶えるのか?ということ。
ヒロインは白血病になり、自分の死が近いことを感じながら、生きています。
ヒロインは、アボリジニ(オーストラリアの先住民)の生き方に感銘を受け、彼らの聖地であるウルルに行きたがります。
大好きな恋人の願いです。
心の支えにもなってくれた、大切な女性です。
しかし、オーストラリアに行くことは、残り少ない(かも知れない)寿命を縮める可能性がある行動です。
主人公は、迷い、悩みます。
結局、主人公はオーストラリアへ連れていく決心をしましたが、途中ヒロインは空港で倒れてしまいます。
自分なりに考えたこと
大好きなドラマなので、何度も見ます。
そして、主人公を自身に置き換えます。
ヒロインをオーストラリアに連れていくのか?
僕の答えは、「高校生の自分なら連れていくだろう」です。
まだ短い人生の中、かなり影響を受けた大好きな恋人の願いです。
後先考えず、行動にでてしまうと思います。
ただし、大人になった僕は、色んな考え方を持てているので、連れていかないでしょう。
どんなにヒロインに嫌われようとも、1日でも長く生きてもらう為に、その為に努力をすることを選ぶでしょう。
その考えは、ずっと変わることは無いと思っていました。
『春琴抄』を受けて何が変わった?
女性特有の意識について、思うところがありました。
女性は本質的に、美の意識を所持しているのでしょう。
男には、理解しがたい部分です。
男で言えば、プライドでしょうか?
プライドの為に何かをする、というのは女性に理解されないことが多い気がします。
女性の美意識が、生死を超える時もあるのではないか?と思いました。
「美しいうちにやっておきたい」
「ただ生きているだけなんて、美しくない」
そして、愛する人に対しては「美しいままでいたい」と考えるのでしょう。
『世界の中心~』のヒロインに対し、どんな状態になってでも生き続けなさい!と思っていた僕ですが、考えが変わりました。
愛するあなたが望むなら、美しい花が可憐に散るように逝って欲しい、と。
エピローグ
小説、映画、ドラマ・・・色々な作品がある中で、どれに触れるかは、偶然でしかありません。
大まかなジャンルを決めて、好きだ嫌いだ、言っていてはいけないのかも知れません。
自分の感性を磨く為にも、たくさんの作品に触れることが大切だと感じました。
最後に一言、言わせてください。
『春琴抄』のストーリー紹介で、春琴と佐助が弾いていた楽器が、三味線だったり琴だったりしていました。
僕は、イメージ人間なので、そこがブレると先に進めないんです。
読む人によって、楽器は変わるのでしょうか?
そんな難しい小説、読める訳がないじゃん!
今日はここまで。
お読み頂き、誠に有難うございました。