コピの部屋

自分なりの解釈で想ひを語っています。少しの好き嫌いと空想癖があります。

森下佳子さん脚本のドラマ『義母と娘のブルース』注目すべきポイント12選

7月27日(土)夜11時30分よりNHKドラマ『だから私は推しました』が始まります。
脚本は、森下佳子さんが手掛けます。オリジナル作品です。
僕にとって、2019年、一番期待しているドラマと言えます。
ただ、心配ごともありまして・・・。オリジナルという部分です。
原作などがあって、それの加工を得意とする脚本家のオリジナルは今一つ、ということもあるでしょう。
某野木さんにも、コケてしまった作品がありました。(僕の主観ですが)

でも、まぁ、期待しましょう!

 

ドラマ好きトンチキの目次

 

森下佳子さんの前回作

森下さんの前回作は、2018年7月期のTBSドラマ『義母と娘のブルース』です。
脚本家によって仕事のペースは違うと思いますが、森下さんは1年に1本です。
(他のお仕事はされているでしょう)
完成度が高い作品を仕上げる為には、時間が必要ですよね。

森下さんの作品は、どれもレベルが高いと思うのですが、直近のドラマで僕がヘビー視聴している『義母と娘のブルース』(ぎぼむす)をご紹介します。
今更のご紹介ですが、 新ドラマ放送おめでとう! の記事です。
脚本の秀逸さだけでも、長い文章が書けそうですが、今回はドラマ全体の面白さをお伝えしたいと思います。

 

最近、ドラマについて知人(数名)と話す機会があったのですが、みんな視聴が1回でびっくりしました。
「え?面白いドラマは何回も見ないの?」
そもそも、何回も見ないドラマは、僕の中で“面白い”には入りません。
細かい心理描写の把握、散らばった小ネタの回収は、一度の視聴では無理だと思います。

 

今回、ドラマの注目ポイントをお伝えしますので、一度見た方も再度視聴頂けると嬉しいです。
見たことが無い方は、是非ご覧ください。

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森下佳子さんとは

ドラマの前に、脚本の手掛けた方を少しご紹介

氏名:森下佳子(もりした よしこ)
生年月日:1971年1月24日
出身地:大阪府
学歴:東京大学卒
受賞:朝ドラ『ごちそうさん』で第32回向田邦子賞、第22回橋田賞を受賞。
代表作:『世界の中心で、愛をさけぶ』『白夜行』『JIN-仁-』『とんび』『天皇の料理番』(以上、TBSドラマ)、『ごちそうさん』『おんな城主 直虎』(以上、NHKドラマ)

 

「ぎぼむす」あらすじ

※もちろんネタバレします

岩木亜希子はトップシェアの金属会社「光友金属」で若くして部長になった、仕事一筋のバリバリのキャリアウーマン。能面のような表情で、事務的で格式ばった口調で話す。
そんな彼女は先妻を亡くした宮本良一と結婚して、小学生の娘みゆきの母親になろうとする。
結婚に猛反対していたみゆきも、亜希子の一生懸命さを感じ、母親として認め始める。仕事一筋の彼女は世間の母や主婦とはズレており、慣れない家庭生活で失敗を繰り返す。義母と娘が、少しずつ親子関係を築いていくなか、良一は、病によって余命が僅かとなっていた。

 

良一との別れから数年後、みゆきは高校生に成長し、亜希子も一人前の主婦となっていた。
貯金とデイトレードで生計を立てていたが、大学進路を選ぶみゆきに働く姿を見せるために「ベーカリー麦田」でパート勤務を始める。
亜希子は、言い間違いが非常に多く、頻繁に人名や漢字を間違える麦田店長と共に店の経営を立て直すべく奔走する。

 

では、参りましょう!

ドラマ好きトンチキが選ぶ注目ポイント

 
原作から連ドラにする力が凄すぎる

原作の全2巻の4コマ漫画を1時間×10話の連ドラとして構成してしまう脚本力。
ドラマ素材としては、かなり少ないと思われる量を間延びすることなく、1作品に仕上げられて驚きです。
漫画の亜希子は、ドラマよりもキツイ感じで、良一とは対等な関係。
その設定を変更することで、より人間臭いドラマに仕上がっています。
漫画には、インパクトのあるシーン(4コマ目)が多くありますが、ドラマに上手く組み込まれています。

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効果音が絶妙

主人公・宮本亜希子は金属業界の戦国部長と呼ばれています。
それを踏まえて、戦国風の効果音が随所に入ります。
心情を表す効果音が絶妙です。
昔のホームドラマ好きの人には合わないかも知れません。
ただ、効果音は現代ドラマでは主流になっていますし、如何に上手く入れるかで作品の出来が変わります。

 

みゆきの小3と高3のみ

ドラマで描かれているのが、みゆきが小学校3年の4月~9月と高校3年の9月~翌4月のみ。
義母と娘の10年間を合計1年に凝縮しています。
中学生時代のみゆきは、一切出てきません。
少し時代を刻んだり、エピソードを入れたりしません。
この試みは凄いと思います。

 

4話のエンディング

4話の最後、良一が倒れます。
家族が一つにまとまり始めた直後ですから、かなりショッキングです。
逆を言えば、盛り上げることの出来るシーンです。
エンディング曲が流れ、亜希子とみゆきが倒れた良一を見つける。ちょっと曲を止めたくないですか?
来週へつづく・・・の時間ですし。
MISIAさんのアイノカタチは、流れたままです。
この曲も作品の一部として、大切にされていると感じます。

 

ナレーションは大きくなったみゆき

第1話の「ポップス、ロック、クラシック・・・」
第2話の「これは義母の土下座の術・・・」
など、女性のナレーションが入ります。
これは、高校生になったみゆきの声です。
登場している人物(例えば小学生みゆき)ではない、しかも、高校生みゆきの姿は出てきません。「この声は誰?」状態です。
連続ドラマである以上は、途中打ち切りも視野にいれなければならないと思います。
みゆきの高校時代が出てこないことだって、あり得た訳です。
作品によほど自信があったのでしょう。
良い連続ドラマって、計算されていて、全話出揃って1作品なんですよね。
ちなみにナレーションがあった回(1~3話)は、上白石萌歌さんの名がクレジットにあります。

 

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衝撃と感動の第6話

唐突に良一が亡くなります。
写真館で倒れるとか、病院のシーンとか、最期の前のシーンが一切ありません。
視聴者は、みゆき同様、悲しいと思う前に逝ってしまったと感じるでしょう。
お通夜での、義母と娘が抱き合うシーンは、何度見ても涙が出ます。
森下さんの脚本は、台詞回しが絶品ですが、このシーンで亜希子に一切喋らせないんですよね。
「お母さん」と連呼するみゆきに対し、「みゆきちゃん」とか「みゆき」とか言わないんです。
先程まで、みゆきに自分の気持ちを伝えるべく結構喋っていたのですが。
亜希子の人生で、ここが正に 転機の瞬間 であると言えます。
第6話のタイトルバックは、ドラマ中盤、9年後の人物に変わっています。斬新です。

 

お決まりの流れと下山さんの魅力

亜希子に電話が掛かってきます。
「はい。宮本の携帯です。・・・なんと!!」
この流れ、ドラマの中ではお決まりです。
このような、細か~いネタがたくさんあります。
中でも、下山不動産の下山和子の言葉に注目です。
きっと森下さんは、下山さんを楽しんでいるのでしょうね。
「なんだいこりゃ」「あんたしかいないんだよ」などなど。
おばちゃんと呼ばれる下山は自分の事を「和ちゃん」と呼ばせたがりますが、誰も聞いていません。
第6話、亜希子の心を揺るがす言葉を放った和ちゃん。パン屋の麦田店長を「トンチキ」と表現します。この表現が出来る女性、素敵です。

 

ドラマ内で時間は飛ぶが空白はない

10年近く経過するんですね。ここに、このドラマの特徴が詰まっています。
小学生のみゆき、大樹が高校生になります。このキャスティングが絶妙です。高校生が先に決まって小学生の配役が後だと思いますが、良い感じで成長した印象です。
それに対し、亜希子の見た目は殆ど変わりません。演技のみで9年を経過させます。綾瀬はるかさん、すごいな~。

母娘の会話によって、積み重ねた9年が分かるようになっています。
娘は義母の影響を大きく受けています。変わった人ですからね、亜希子さん。
義母も思春期の娘を理解しようと努めます。「お母さん、神!」と言われお辞儀をしているので、娘に“神”の意味を聞いたんでしょうね。

そして、ドラマ内の過去の映像は全て9年前だけですが、亜希子にとって9年前の半年間が忘れられない、大切な思い出であると伝わります。

 

第9話の9 放送も9月

このドラマは「奇跡」がテーマで、随所に散りばめられています。
分かりやすいものとして、車のナンバーがあります。
7777とか1234などを気にする良一の影響です。
第9話は、かなり9に拘っていました。
亜希子と麦田の居酒屋のシーン。
良一が亡くなった9年前の9月の話になり、後方の席番「9」が映りこむ。細かい演出です。
ひょっとすると、見逃している「9」があるのではないか?と気になります。

 

良一と麦田は抜けているが愛すべき男

間の抜けた人間は苦手な僕ですが(自分は棚に上げて)、この二人は好きになりました。
最初の2、3回は頼りないな、アホだなと思っていました。
森下さんの脚本力なのでしょう。
見れば見るほど、魅力的に映ります。
良一には強さを麦田には優しさを感じます。
不器用ゆえに人間味があって、そして真っ直ぐ。

僕が鈍感なのか、何回も見ないと、キャラクターを味わえない。
逆を言えば、何度も見ることによって、やっと本当のキャラを知ることが出来る。
森下さんの作品は、懐が深いですね。

 

亜希子さんは鈍感・・・でも

主人公・亜希子の世間からズレているところが、このドラマの魅力です。
一人で生きることだけを考えて育った亜希子は、恋愛にはかなり疎いです。
自分の言動や行動により、周りの男性を勘違いさせてしまいます。
ただ、本人は全く気づきません。鈍感です。

一人で生きてきた亜希子ですが、動揺を隠すことは下手です。
驚くと手の力が抜け、持っている物を落とします。
何か気になることがあると、他のことが耳に入りません。
おかしな行動を取ります。

めちゃめちゃ仕事の出来るキャリアウーマンなのに、そのギャップにより、やっぱり周りの男はメロメロです。
ちなみに、パン屋に勤める亜希子は、大のごはん党、ごはん党なんです。

 

男女の距離感がすごくイイ

森下さんの脚本に描かれる男女が好きです。
(すみません。作品によってです)
何がって、距離感が良いです。
ベタベタしていなくても、心の繋がりを感じられます。
みゆきと大樹は、とても仲が良いですが、大人の仲の良さです。
信頼で成り立っている素敵な関係です。

このドラマの続編があるなら、亜希子よりもみゆきの恋の方が気になってしまうかも知れません。

期待して待ってるもぐたん! 

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まとめ

面白シーンまで加えるとかなりの文字数になってしまうので、とりあえずこの辺で。

このドラマ。100%良い訳じゃないんです。僕の中では。
ミスキャストと言いますか、何でその人入れちゃったの?が2名いらっしゃいます。
それによって、見始めるのが遅れました。
ただそれも、何回、何十回と見ると薄れていくので、大丈夫です。

 

悪ふざけドラマと勘違いしないでください。
かなり骨太の家族ドラマに仕上がっています。

ロボットみたいな女性が主役のドラマ見たくない!と?
それは、あなたの、挿入感! いや先入観!です。

 

お読み頂き、ありがとうございました。
NHKドラマ『だから私は推しました』は27日()夜1130分より放送です。